1965くらいに秋葉に行った。
誰に連れられて行ったのかは定かでは無いが、秋葉デパートから降りると出口右側にラーメン屋が有った。
デパート改築中に展示してあった秋葉デパート正面の写真の左隅に写って居るアレではないかと思うのだが、
これがなかなかお粗末なもので、まずラーメンの麺がコイル状に成って居る。
これすれば量が多いように見えるからだろうか。 味のほうは海の家で食うようなもので要するに秋葉で食事というのは論外であった。
肝心の町並みはどうであったかというと、基本的に今と変わらない。
ただ現在UDXのあるあたりは青果市場なので夏は野菜の腐った匂いが立ち込めて居た。
秋月電子は未だ無い。
当時の名前で地元世田谷のゴミ焼却炉の近くに有った。
天ぷら油の缶サイズのコンデンサーなんかを見てぶったまげたものであったが、こういう部品はアマチュア無線に使うと聞いて(実は?) 多少興味を持ったりもした。
しかしアマ無線というのはあまりいい印象が無い。
当時の理系小中学生の趣味といえばまず天文が来る。
雑誌のほうも天文ガイドの他にもいくつか出ていたはず。
そしてこれの裏表紙に載って居るのがアマチュア無線の機材の宣伝。
小学校高学年なんだろうか、 恰幅の良いとっちゃん坊やが当時の何十万円分かの機材(50万円?)を背景にマイクを持っている写真がたいてい載って居た。
とにかくアマチュア無線というのは金がかかるという印象をふりまくことには成功したようで、
並の家庭では(アマチュア無線=トンでも無い)という認識が広まった。
ただその一方ドンガバチョの藤村有弘が一級免許所持で(ガセ?)アマチュア無線でも一級は凄い。東大並み? というような事を言うおじさん達(といっても20代)の話も聞いた。
まあどっちにしろ私大が無試験だった時代。
いたるところでアマ無線機がガーガー鳴っているのも面白かったが、目に付いたのはオシロスコープだった。 当時のオヤジ達の話によるとちょっと前まではTVの部品を集めては組み立てて売るとけっこうな金になったそうだ。だがブームは数年で去ってTVの部品でオシロスコープを作ったらどうだという話があったが、TV自作ブームが去ればオシロスコープの需要も無くなる。 ステレオはまだ普及して居ないからオーディオブームも無い。 なにしろ当時のビートルズのレコードはモノラルだったから。 オシロスコープは面白かったがおもちゃとして買ってくれるような値段ではなかった。
それにしてもオシロスコープは面白い。 当時は当然その著作権的?!重要性に気が付かなかったわけだが、複数のチャンネルで画面の隅々にリサージュを描いている所などマルチウィンドウそのものだった(故障してたのかも)。 後のApple/MSのウインドウ論争でオシロスコープの話は出てきたのだろうか。 ビデオゲームのコイル特許の判決を見る限りこんなのでも通りそうなのだが。